こういうことを書くのははばかられるが、奇怪なことに私は年末にキツネに取り憑かれてしまい(笑)、それからというもの白昼夢のような時間を過ごしていたのだが、最近になってようやくキツネが落ちてくれたみたいなので、念のためにお稲荷さんにお参りにいってきた。
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私に憑いていたキツネ(笑) |
でかけたのは2ヶ所のお稲荷さんだが、本格的な立派な稲荷神社ではなく、1ヶ所は神社の本堂の隣に設置されたごく小さな祠、もう1ヶ所は狭くて急な坂道の脇に作られた地元の祠だ。祠の手前には小さな赤鳥居も並んでいる。漁港が近くにあり、昔から漁師さんが多い土地柄のようで、船名が記された赤鳥居もある。稲荷神は元々は穀物の神様だったようだが、ここのお稲荷さんは大漁祈願のために作られたものだろう。
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小祠1 |
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小祠2 |
どちらの祠にも陶器のキツネがいっぱい置かれているが、なにかを口にくわえているキツネがいるのに気づいた。帰って調べてみると、どうやら玉と巻物らしい。別に鍵をくわえたキツネもいるのだという。
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玉をくわえたキツネ |
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両方とも巻物をくわえている |
玉は宝玉つまり「富」のシンボルであり、巻物は「知」のシンボルと考えてよいのではないか。だとすれば、お稲荷さんが豊作、大漁、商売繁盛、受験合格、昇進まで幅広いご利益をカバーする理由になる。鍵は穀物の倉庫を守るためのものとも、子宝の庫を開けるためのものともいわれるようだ。
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メギツネっぽい石のキツネ なんか不気味 |
私も混同していたのだが、お稲荷さんの神はキツネではなく、稲荷神とされるものであり、キツネは神使、つまり霊力をもつ神の使者なのだそうだ。キツネの霊力による狂気をともなうキツネ憑きの事例は西日本に集中しているそうだが、その実態については今となっては深入りしないほうが無難だろう。お稲荷さんはなんといっても世俗的なご利益祈願がいちばんなのである。
最初の画像に戻れば、私に憑いたキツネのお面の背後に人物らしきものが見えると思う。このキツネつながりの人物は実はもう2人おり、3人でグループを組んでいるのだ。というわけで、上記のお稲荷さんで私は3人の健康とさらなる活躍もしっかり祈願してきたのだった。