2015年3月22日日曜日

太鼓橋

 

前に触れただるまのおみくじの寺には池があり、池の中央には中島がある。中島には一直線状に2本の赤い木橋が架けられており、その一方が太鼓橋だ。寺の案内板では「反橋」と表記されている。他方の橋は「平橋」だ。
はやいものでもう7年ばかり前になるようだが、「反橋復元整備工事」なるものが行われ、新しい太鼓橋に生まれ変わった。

反橋復元工事中の画像

太鼓橋はもう一方の平橋とともに古い重要文化財の絵図に基づいて造営当初の姿に復元されたものらしい。庭園全体は平安中期以降盛んになった「浄土庭園」の系列に属するものだという(案内板による)。

半円形の太鼓橋は登るのが大変そうだが、橋の両端は木製の15段の階段になっており、渡るのに苦労することはない。

毎年、春の桜、晩春の黄菖蒲、秋の彼岸花と紅葉が橋に色を添える。太鼓橋に上ると池の鯉、甲羅干しの多数の亀が目を引き、冬には渡りのカモ類がゆったりと池に浮かび、人の入れない池の片側にはコサギ、ゴイサギなどが立つ。前の木の枝にはカワセミも飛んでくる。

ここは格式、堅苦しさ、説教じみた雰囲気などがつきまとう通常の歴史のある寺とは違い、子どもの少ない落ち着ける公園みたいな感覚で気軽に入れるのがいい。私は近くを通るときはかならず寄って一休みすることにしている。寺の背後には裏山があって、ちょっとしたハイキング気分も楽しめる。

季節ごとの太鼓橋の表情がうかがえるような画像をいくつか選んでみた。

一部のシャーベット状の結氷(1月)
残雪(2月)
雨(3月)
桜(3月)
黄菖蒲(5月)
彼岸花(9月)
紅葉(12月)