私の地元の農地や休耕田では、地面の水が染み出している箇所に油膜みたいなものが浮かんでいるところがある。すぐわきのあぜ道の枯れた草の上でアオジという小鳥がエサをとったり、膜の浮いた湿地のような部分にはシギの仲間のタシギがやってきて特徴的な細長いくちばしを水面から突っ込んでエサをとったりする。大丈夫かいなと心配してしまう。健康上の懸念があるし、火気があれば下手をすると焼き鳥になってしまう。
あるとき小さな看板が地面に立てられているのにふと気づいた。そこには次のように書かれている:
油が浮いている? のではありません
油膜のように見えるものは、鉄バクテリアという
生きものが水の鉄イオンに作用してできた
水酸化鉄というのものです。
人間や生きものには無害で影響はありません。
まさか下に油田があるとは思わないものの、農作業用の機械のオイルその他の人為的な原因を疑っていただけにほっと一安心だった。
この油膜ならぬ油膜もどき、光沢のあるカラーグラデーションがとてもきれいなのだ。ついついカメラを向けてしまった。
●蛇足
「キツネ」のところで触れた3人のグループが「CDショップ大賞」なるものを受賞したらしい。CDショップ店員のみが投票権をもっていて、過去1年間にリリースされたCDが対象となる賞らしい。まったく知らなかった。
考えてみても、私はもう5年以上もCDを買った記憶がなく、最後に買ったCDが何だったかもわからない始末だ。
そんな私が去年の暮れに遅ればせながら今回の受賞の対象となった3人のデビューアルバムを買い、正月早々には新発売のライブCDも買ったのだから、3人が「CD大賞」を受賞しても驚くことはなにもない。どの音楽賞もほぼ出来レースという気がするが、今回の受賞はとりあえず素直に祝福したい。
その3人 |